2007
粋ボトル@ファミリーマート
ガイアの夜明け
日経スペシャル「ガイアの夜明け」
2007年11月20日放送
第290回
日本酒どん底からの復活
〜助っ人はコンビニとハケン会社〜
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview071120.html
「酒」といえば「日本酒」を指した時代も、今は昔。
ビールに焼酎、ワインに発泡酒、缶チューハイ・・・、
日本人のアルコールの嗜好は広がり、消費者の日本酒離れに歯止めが掛からない。
日本酒の生産量はこの30年間で約3分の1に減り、
地場の酒造メーカーは、
ピーク時に約4000あったものが、半分以下に激減してしまった。

焼酎やワインが新鮮なイメージを打ち出し、じわじわと勢力を拡大する中、
日本酒は若い世代を中心に「甘ったるい」「おやじ臭い」「二日酔いする」
といったイメージが定着してしまった。

日本に稲作文化が定着した時代から作られてきたとも言われる
伝統の“日本の酒”は、どこへ行くのか・・・。

そんな“どん底”にあえぐ日本酒業界だが、
何とか日本の伝統の酒を復権させようと、
新たな取り組みに着手する助っ人が現れた。

それは、コンビニエンスストアに人材派遣会社という
まったく異業種の男たち。
彼らは歴史ある日本酒業界に新風を吹き込み、
伝統の酒を復活させることができるのか!?
【若者を取り込め!ファミリーマートのニュー日本酒】

日本での酒の販売は、去年、販売形態が自由化されて、
主戦場は「町の酒屋」から量販店やスーパー、
そしてコンビニエンスストアへと移ってきた。

コンビニは全体の1割を占めるまでに成長、
若い世代がその中心となっていて、
日本酒の販売量は、5%しかないのが実情だ。

今年7月、大手コンビニチェーン・ファミリーマート本社に、
4大日本酒メーカーである
「宝酒造」、「日本盛」、「白鶴」、「月桂冠」の担当者が集められた。

いわば日本酒業界の代表者を前に、
日本酒担当の芳野祐之さん(38歳)が檄をとばした。

「10年間に日本酒の消費量は半分に減った。
その責任は、あなたがた大手メーカーにあるはずです。
このままでいいのですか…」。

コンビニでの日本酒の売上の8割は、
「オヤジくさい」といったイメージが強い、いわゆる「カップ酒」。

購買層は、50歳代から60歳代の男性に絞られていた。

そこで、芳野さんは
「コンビニを最も利用する20〜30歳代が手にしてくれる商品を作ろう」
と呼びかけ、
ファミリーマートと大手4社による日本酒共同開発プロジェクトがスタートした。

それは、各社1銘柄、
あわせて4種類の日本酒を1つの統一ブランドとして販売するという
画期的なもの。

「若者にはどんな日本酒が受けるのか」と悩む大手メーカーの社員たち。

業界第2位の月桂冠の営業担当者は、
若者に“日本酒特有の酒臭さ”が敬遠されていると判断、
香りを重視した純米酒をプロジェクトの銘柄として取り上げることにした。

一方、芳野さんは
「いくら中身が良くても、買ってもらえなければしょうがない…」と
外見にこだわっていた。

20代の女性にも手にとってもらえるような日本酒にするには
どうすればいいのか・・・。

行き着いたのが新たなボトルの開発だった。

しかし、伝統を重んじる酒造メーカーは、
保守的なものにこだわりがちになり、中々意見はまとまらない。

果たしてファミリーマートと大手メーカーの共同開発の行方は・・・。

水屋敷主人の日記