2008
0221
長崎新聞
2月21日のながさきニュース
長崎新聞
島原の男性無罪確定 強制わいせつ二審逆転判決

二〇〇六年十二月、島原市内の駐車場で
飲食店従業員の女性(43)の胸を触ったとして強制わいせつ罪に問われた
島原市内の会社役員の男性(44)を逆転無罪とした福岡高裁判決について、
福岡高検は二十日、上告を断念することを明らかにし、
上告期限の二十一日午前零時で無罪が確定した。

男性は上告断念を受け
「逮捕され一年余りだが本当に長かった。支えてくれた周囲の人に感謝したい。
こんな目に遭う人が二度と出ないよう警察はきちんと捜査してほしい」
と話した。

船木誠一郎弁護士は
「昨今の被害者救済の流れの中で不起訴にするのは難しいとは思うが、
男性の訴えにもう少し真摯(しんし)に耳を傾けてほしかった。
一審判決の有罪志向の強さも問題だ」と指摘。
約百六十日に及んだ身柄拘束について
「無罪確定に伴う手続きを進めたい」と刑事補償の手続きを取る意向を示した。

県警の畔林一喜刑事部長は
「捜査は適切に行われたと思うが、判決を受け止め、
問題点があったのか今後検証したい」
と述べた。

男性は〇六年十二月二十八日午前二時四十五分ごろ、
島原市上の町の駐車場に止めた軽乗用車内から女性を引っ張り出して
駐車場奥に連れて行き、胸を触るなどのわいせつ行為をしたとして
逮捕、起訴された。

男性は
「消防団の夜警活動を終えて帰る際に酒に酔って具合が悪そうな女性を見つけ、
背中をさすって介抱しただけ」
と捜査段階から一貫して否認。

一審の長崎地裁島原支部は懲役六月、
執行猶予三年(求刑懲役一年)の有罪判決を出したが、
福岡高裁は今月六日
「被害女性の証言は不自然さがあり、
本当に被害に遭ったのか疑問を抱かざるを得ない」
として逆転無罪を言い渡した。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20080221/09.shtml

水屋敷主人の日記