タウン誌「新潟」


布施渥さん・招き猫絵師

「自作の招き猫」という作品を通じて
人との出会いを楽しみ、人生を心豊かに生きたい。
夢は世界中に、、、


「手を上げて猫である」条件の中で造り出すことの楽しさ

「招き猫絵師」とは、その言葉のとおり
招き猫を題材とした絵やデザイン、人形を作るアートクラフト作家。

全国に約100名ほどの招き猫作家が独自の作品を創り続けている。

新潟市在住の布施渥さんは、
商品等のデザインを手掛けるほか、全国での実演販売、
さらには香港での実演、フランスの雑誌で紹介される等、
活動を世界へ広げている招き猫絵師である。


布施さんの生み出す招き猫の多くは、
ニッコリ笑いながら手を上げている可愛らしさが特徴。

「招き猫の定義はご存知のように’手を上げて猫であること’。
 この条件の中でも様々な創作ができます。
 そして縁起物で、みんなに喜ばれるものです。
 私は東京の下町生まれなものだから、
 和の風情や粋な部分に惹かれるのでしょうね。
 創る招き猫の顔も自然と自分に似てくるから、これがまたおもしろい。」


人生はまだまだこれから
「挑戦心」を持ち続けていきたい

25年間勤めていた一部上場企業を55歳で退職し、
招き猫絵師として独立した。

きっかけは、馴染みのスナックで偶然描いた招き猫のイラスト。
「かわいいと喜ばれて、以来趣味で描き続けては人にプレゼントしてました。」

そんな時、大手ハンカチメーカーから商品化の話があった。
「サラリーマンを続けていたら、定年である意味人生は終了してしまう。
 決断に迷いはありませんでした。55歳からの新たな人生を切り開きたかった。」

招き猫とは偶然の出会いであったが、会うべくしてあったという。
「人間誰でも何かを持っている。めぐり会えるか会えないか、
 まずはそれに向かい何かにチャレンジしていくことが大事」


布施さんは日本語版・英語版のホームページを開設し、
作品を展示しながら掲示板やチャットで国内外のファンたちと交流を楽しんでいる。

「相談にのることも多いです。
 私の作品を買って良いことがあったという話を聞くと本当にうれしい。
 各地の実演では必ず現地の人が遊びに来てくれたり手伝ってくれる。
 招き猫を通して得た交流をこれからも大切にしていきたい。」

「今は何にでも挑戦したい。夢は平成の寅さん。
 同世代のみなさん。共に頑張りましょう!」とイキイキと話す表情が印象的だった。

11月にはイギリスでの実演も予定されている。


国内版HP http://www.nekoma.net/fuse/index.html
海外版HP http://manekinekoclub.com/expo/atsushi/atsushi.html



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